地震の切迫度「Sランク活断層」全国に31か所 確率8%強も
阪神・淡路大震災から28年、地震が発生する危険性が高い「Sランク」の活断層帯は全国に31か所あります。地震の多い日本。防災対策を何割の人がしているのか、news zeroでアンケートを取ったところ、その数は4割超にとどまるということです。
■危険度「Sランク」の活断層帯とは? 30年以内の地震の発生確率は…
有働由美子キャスター
「阪神・淡路大震災が起きた時、地元だったのですが、まさかこの地域で大きな地震が起きるとは思っていませんでした。地震発生の切迫度で、『Sランクの活断層帯』というのが全国に31あります。地震発生の危険度を国は4つのランクにわけていて、最もリスクが高い『Sランク』は全国各地にあります」
小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「『Sランク』は、『30年以内の地震の発生確率が3%以上のもの』です。その中でも特に8つの活断層帯やその一部、“長野県北部から縦に伸びる断層”や、“神奈川県の三浦半島にある断層”ですが、こういったものは発生確率が8%を超えています。」
「阪神・淡路大震災の発生前より切迫度が高くなっています」
(※Aランク:地震の発生確率が0.1%~3%未満の場所は35か所)
有働キャスター
「そして、『まさか…』という場所で起きますよね、地震というのは」
小野解説委員
「そうなんです。2016年の熊本地震では、最大震度7を記録しました。地震を引き起こした活断層の直前の発生確率は、ほぼ0から0.9%と高くなかったんです」
「この調査結果を公表した地震調査委員会の平田直・委員長は警鐘を鳴らしています。『活断層があるということは、過去に大きな地震が繰り返し発生しているということ』『地震は日本中どこでも起きる』と話しています」
■「防災対策」している人の割合は? 活用してもらいたいサイトも
有働キャスター
「地震が起きてから…では、本当にできることが限られるので、日ごろからどんな準備ができているかが大事ですよね」
小野解説委員
「これだけ“対策!”と言われていますが、『みなさん防災対策していますか』とツイッターアンケートで聞いてみました。17日午後10時時点で、『対策をしています』と答えた人は、41.6%という結果になりました」
有働キャスター
「阪神・淡路大震災を思い返すと、亡くなった方の約4分の3が『圧死』で、家具の下敷きなどになって大切な方が亡くなった方もいらっしゃいましたし、最低でも家具の転倒を防ぐための対策をしてほしいと思います」
小野解説委員
「このアンケートの中でも、『家具には転倒防止の突っ張り棒をつけた』という人や、『寝る場所に倒れそうな家具を置かないようにしている』といった声もありました」
有働キャスター
「一方で58.4%の人が対策を取っていないと、『多いな』という印象を受けるのですが、そういう意識の改革は、落合さんはどうしたらいいと思いますか?」
落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「『30年以内に3%の確率の場所が31か所』と聞くと低いように感じるかもしれませんが、『30年以内に3%の確率でがんになる臓器が体に31か所ある』って言われたら、どこかがんになりそうな気がして健康に気をつけるし、がん検診にも行きますよね。そういうことかと思います」
「僕はものが崩れてもいいように、棚の多いアトリエで寝る時は机の下に頭を入れて寝るとか、食料と水分も備蓄しています。そういった心がけの問題なのかと思います」
有働キャスター
「みなさんに準備をする時にご活用いただきたいのが、『日テレ 防災サイト』です。阪神・淡路大震災というのは午前5時46分に起きましたが、今から朝起きるまでに大地震が来てもおかしくありません」
「サイトの中には『寝る時の注意』というのも載っていますので、ぜひ懐中電灯とか厚手のスリッパなど…今からできます。それだけでも1つの備えになるので、ぜひやってみてください」
(1月17日放送『news zero』より)