大手製薬会社「ノバルティスファーマ」が販売する高血圧治療薬の臨床研究のデータが操作された事件で、千葉大学の研究論文でもデータが改ざんされていた可能性が高いことがわかった。

　ノバルティス社が販売する高血圧治療薬「ディオバン」の臨床研究を巡っては、データが不正に操作された疑いがあるとして、東京地検特捜部はノバルティス社や千葉大学などを捜索した。

　このうち臨床研究を行っていた千葉大学は２５日、第三者機関による調査結果を公表した。それによると、研究データが改ざんされた可能性が高く、ノバルティス社の社員が研究結果の基となるデータ解析を行った疑いがあるという。また、複数の論文の図が他の薬よりもディオバンが優れていると読み取れる内容となっているという。

　千葉大学は、著者に対して論文の取り下げを勧告することを決めた。