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災害ロボット導入に向け 桜島で実験検証

2014年12月14日 10:02
災害ロボット導入に向け 桜島で実験検証

 災害現場などでの活用が期待される新たなロボットの導入に向け、国土交通省が鹿児島県の桜島で実験検証を行った。

 国土交通省は、災害現場の調査や復旧にロボットの導入を検討している。桜島の黒神地区で行われた現場検証には、東北大学や日立製作所などが参加し、無人ヘリコプターを使った実験を防災の専門家らに披露した。

 ヘリは自動で飛行し、撮影した映像をリアルタイムで送る。

 無人ヘリの開発会社「基本的にはバッテリーが続くまで、30キロぐらいは往復で行ける」

 災害現場でのロボットの活用は始まったばかり。広島の土砂災害や御嶽山の火山災害の現場でも無人ヘリでの調査が行われた。人が立ち入ることのできない危険な場所で活動できることが、ロボットの大きなメリットだ。

 今月8日に、桜島の昭和火口が無人ヘリで撮影された。これだけ近くで昭和火口が撮影されたのは初めてだという。最も深い場所で約220メートルという火口の底も確認できる。現場検証では、小型のロボットを無人ヘリでつり下げながら土を採取する実験も行われた。開発が進めば、火口の火山灰や土砂などを採取することが可能になるという。

 東北大学工学研究科・永谷圭司准教授「とにかく災害が起きた時に決死隊が行って調査するのは、あってはいけないこと。災害救助に役立つ技術を育てよう、発展させようというのは、私にとってうれしいこと」

 国土交通省は検証を重ね、平成29年度以降にはロボットを本格的に導入し、災害現場で活用したいという。