震災から4年…被災地で追悼と復興願う祈り
1万5891人が死亡した東日本大震災から4年がたった11日、被災地は一日追悼と復興を願う祈りに包まれる。いまだ原発事故の影響が大きく残る福島県浪江町の請戸地区から福島中央テレビの緒方太郎記者が中継する。
福島第一原発から直線距離で6キロの位置にある浪江町の請戸地区は、原発事故で日中の立ち入りのみ許される避難指示解除準備区域にあたる。請戸地区は4年前の大津波で建物350戸ほどが流され、125人が犠牲となった。
福島県内の震災の犠牲者は1612人(福島県警調べ)だが、他に長引く避難生活が原因で亡くなった「関連死」が1793人(復興庁調べ)と「直接死」を上回っていて、その数は今も増え続けている。
一方、県内外への避難者は10日現在、計11万9024人(福島県調べ)で除染が進まない上、放射線への不安もあり、住民の帰還はなかなか進んでいない。また、復興公営住宅の建設も遅れている。
そして、福島第一原発では、汚染水の増加などトラブルが相次ぎ、いまだ農業や観光業などへの風評被害も続いている。震災から4年がたっても、福島県内には多くの課題が残されている。
11日午前現在、沿岸部には約290人が集まっていて、集結式が行われており、これから福島県警・浪江町民などが参加し行方不明者の一斉捜索が行われるという。