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両陛下、「西太平洋戦没者の碑」に供花

2015年4月9日 12:14
両陛下、「西太平洋戦没者の碑」に供花

 戦後70年の節目にパラオを訪問中の天皇皇后両陛下は9日午前、戦没者の慰霊を行われた。

 天皇皇后両陛下は9日午前、ペリリュー島の最南端にある平和記念公園の「西太平洋戦没者の碑」で慰霊を終えられた。現在、遺族の方が慰霊式を行っている。

 両陛下は9日朝、ヘリコプターで宿泊先の巡視船から出発し、50キロほど離れたペリリュー島に降り立たれた。そして午前10時半過ぎ、平和記念公園に到着された。「西太平洋戦没者の碑」は、パラオ地域で亡くなった約1万6000人の日本人戦没者のために日本政府が建てた慰霊碑。波と風の音だけが聞こえる中、両陛下は、日本から持参した白菊の花を供え、深々と、十数秒にわたって頭を下げられた。

 慰霊の後は、日本とパラオの関係者に声をかけ、天皇陛下は父親を亡くしたという遺族に、「おいくつでいらっしゃたんですか?」と尋ねられた。また、戦闘で生き残った土田喜代一さん(95)ら2人の元日本兵らには、「どうぞお体を大切に」と話され、皇后さまも顔を近づけて1人1人の思いに耳を傾けられていた。

 元海軍上等兵・土田喜代一さん「(私は)幸運にも帰った。私一人しかこちらにくる者がいない。1万名の人(日本兵)が非常に喜んでいるだろうと思いました」

 両陛下は引き続き、アメリカ軍の慰霊碑で慰霊されている。さらに島民との交流を行った後、ペリリュー島を出発し、夕方、帰国の途につかれる予定。