小規模噴火の恐れも 大涌谷立ち入り検討へ
神奈川県の箱根では10日、一連の火山活動の中で最も規模の大きな地震が起きた。気象庁は、大涌谷周辺で小規模な噴火が起きる恐れがあるとして警戒を呼びかけている。
10日、箱根山では先月末に火山活動が始まってから一日あたりでは最も多い322回の火山性地震が発生した。このうち午後6時7分ごろに起きた地震では、箱根町湯本で震度2の揺れを観測した。この地震の規模を示すマグニチュードは3.1で、先月末から続く火山活動の中では最も規模の大きなものだった。
気象庁は、大涌谷周辺で小規模な噴火が起きる恐れがあるとして、引き続き警戒を呼びかけている。噴火口にあたる大涌谷では、地面が隆起していることから、8日から人の立ち入りが禁止されているが、箱根町は11日、専門家の意見を聞いた上で、温泉を管理する職員などの立ち入りを認めるかどうかあらためて検討する予定。
一方、大涌谷以外の観光施設は通常通り営業しているが、この土日は普段の土日と比べると客が少なかったという。箱根町は、「立ち入り規制は大涌谷を中心としたごく一部なので、箱根観光を楽しんでほしい」と呼びかけている。