皇后さま、皇居の御養蚕所で「上蔟」作業
皇居にある養蚕所で蚕を育てている皇后さまは22日、まゆを作る場所に蚕を移す作業をされた。
皇后さまは22日、皇居にある紅葉山御養蚕所で育った蚕をまゆを作る場所に移す「上蔟(じょうぞく)」と呼ばれる作業をされた。蚕がまゆを作る場所は「まぶし」と呼ばれ、毎年、皇后さまが自らわらで編まれたものが使われている。今年の蚕は育ちが良く、皇后さまは、「大きくなって。もう糸を出している」などと話しながら、純国産種の「小石丸」という品種の蚕を移されていた。蚕はまる2日をかけてまゆを作るという。
皇居での養蚕は明治以降、歴代の皇后に引き継がれているもので、とれた糸は、宮中祭祀(さいし)や外国元首への贈り物にも用いられるほか、正倉院の宝物など古代の布の修復にも利用されている。