養蚕に取り組む皇后さまが「初繭掻き」
皇居内で「養蚕」に取り組む皇后さまは29日、蚕が作った繭を収穫する作業を行われた。
29日午前、皇后さまは皇居内の養蚕所で「初繭掻き」を行われた。これは「蔟(まぶし)」という網の中で、蚕が1週間かけて作った繭を初めて取り出す作業。皇后さまはまず、「小石丸」という純国産の蚕が作った3センチほどの繭を収穫し、「小石丸にしては大きい」と話しながら丁寧に取り出された。
その後、繭の周りについている「毛羽」と呼ばれる不要な糸くずを機械を使って取り除かれると、落花生のような形の白く美しい繭が現れた。
今年、「小石丸」の繭は例年の倍近くの収穫量になる見通しで、その生糸による絹織物は宮中祭祀(さいし)のほか、外国元首への贈り物などに用いられる。