大規模氾濫に備え「タイムライン」防災計画
洪水などの災害が発生する時間からさかのぼって、あらかじめ時系列で避難の仕方などを決めておく防災計画、いわゆる「タイムライン」が、全国に先駆けて東京の荒川下流域でスタートした。
荒川の下流では、台風などで大規模な氾濫が起きた場合、山手線の内側の約2倍の面積が浸水し、大きな被害が出ると予想されている。今回作られた「タイムライン」では、発生の2日前に住民の避難を始めたり、前日には鉄道の運行停止を予告するなど、時系列で行動が決められている。
8日は国と流域の足立区や企業などの意見交換が行われ、一帯に高台が少ないため、避難場所を確保したり、非常事態宣言のような強いメッセージを国が出すよう求める意見が出された。国交省では今後、「タイムライン」を全国の河川で導入していきたいとしている。