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熱中症の患者急増…東京で176人搬送 医師が原因を指摘

2022年6月30日 0:52
熱中症の患者急増…東京で176人搬送 医師が原因を指摘

連日の猛暑により、熱中症が急増しています。東京消防庁管内では29日、176人が熱中症の疑いで搬送され、長野県では畑作業をしていた90代男性が死亡しました。熱中症の患者が増加する原因について、医師に聞きました。

     ◇

この連日の猛暑で、熱中症が急増しています。28日、往診を行う医師が診ていたのは、熱中症疑いの50代男性でした。

熱中症疑いの男性(50代)
「スーツ着て外回りしてたんですけど、気分が悪くなりまして…」

医師
「夕方、めまいがおきて、急いで帰ってきたと?」

熱中症疑いの男性(50代)
「はい」

男性は帰宅後、往診依頼をしたといいますが、看護師に言われ、ようやく冷房をつけたといいます。

医師
「電話していただいたときには、部屋の冷房つけていなかった?」

熱中症疑いの男性(50代)
「そうなんです。今、ありますよね、電気の…」

医師
「節電の要請?」

熱中症疑いの男性(50代)
「それで、看護師さんに『エアコンつけてください』と言われて」

念のためPCR検査も行いましたが、男性は「熱中症の可能性が高い」と診断されました。

     ◇

ファストドクター 上柳圭一医師
「熱中症の患者さんも、(去年6月比で)2倍以上に増えてきている。異例ですね」

その原因の1つについて、上柳医師は次のように指摘しました。

ファストドクター 上柳圭一医師
「高齢の方は、冷房の人工的な風を好まれない。冷房つけずに、いつのまにか熱中症になってしまう方も多い」

無理をせず、冷房を適切に使用することが大切だとした上で、上柳医師は次のように述べました。

ファストドクター 上柳圭一医師
「いつもに比べて、ちょっと疲れているとか。軽い違和感であっても、休息を速やかにとっていただいたり、水分補給をしっかりすることを心がけていただいた方がよい」

     ◇

東京消防庁管内では29日、熱中症の疑いで8歳から100歳までの176人が救急搬送されました。(29日午後9時時点の速報値)

一方、長野県では、畑作業をしていた90代の男性が熱中症の疑いで亡くなりました。

(6月29日放送『news zero』より)