重い心臓病の治療に使う心臓に貼る「細胞シート」を一般的な治療に使うことが条件付きで承認されることが決まった。細胞シートによる心臓の再生医療が一般的な治療となれば世界初。

　「細胞シート」とは、患者自身の足の筋肉組織を培養して作った細胞の塊をシート状にしたもので、その細胞シートを重症心不全の患者の心臓に貼り付けて治療する再生医療がこれまで研究されていた。

　この細胞シートについて、厚労省の部会は２日、一定の有効性が期待できるとして、一般的な治療に使うことを条件付きで承認することを決めた。５年以内に、６０人の患者のデータを集めて治療の有効性を調べることなどが条件となっている。

　細胞シートは今月中にも承認され、細胞シートを使った再生医療は今後、培養施設などの体制が整った病院で一般的な治療として実施されることになる。