“20年”血液製剤不正製造 業者処分検討
血液を原料にした医薬品をつくる熊本市の業者「化学及血清療法研究所(化血研)」が、20年以上前から国の承認と異なる方法で薬を製造していた問題で、厚生労働省が化血研の処分を検討していることがわかった。
この問題は、化血研が12種類の血液製剤を厚労省による承認とは異なる方法で製造していたもので、厚労省は今年6月に出荷停止を命じていた。
化血研によると、1990年頃から均一な品質にするために、血液を固まりにくくする「ヘパリン」という物質を加えたり、製造工程の一部を省略したりしていたが、変更の届け出をしない上、製造記録を改ざんして厚労省の調査に合格していた。
厚労省は、製造方法の変更で「健康に重大な影響を与える可能性は低い」としながらも、血液製剤の業者が限られていることから、化血研の処分を検討している。