再稼働の手続きが最終段階に入っている福井県の高浜原発について、関西電力は年内の再稼働を断念した。

　関西電力は、高浜原発の３号機で１２月下旬、４号機で来年１月中旬の再稼働を目指していた。しかし、燃料装荷の前に必要な検査の資料の準備が遅れているとして、年内の再稼働を断念し、３号機は来年１月下旬に、４号機は２月下旬まで１か月程度スケジュールを遅らせるとしている。

　高浜原発の再稼働をめぐっては、運転差し止め仮処分の異議審が続いていることに加え、福井県の西川知事が地元同意の条件としている原子力の国民理解の促進について、「国の取り組みが不十分」との考えを示しており、再稼働の時期は依然として不透明。