経営権めぐるロッテ裁判 具体的審理せず
ロッテグループの経営権をめぐり創業者の重光武雄氏が、「自らを解任した取締役会決議は無効だ」として会社を訴えた裁判が、26日から始まった。しかし、26日の裁判は具体的な審理が行われないまま終了する異例の展開となった。
この裁判は、ロッテグループの創業者・重光武雄氏が、「自分の知らないところで代表取締役からの解任を決めた、今年7月の取締役会決議は無効だ」として、二男の昭夫氏率いるロッテホールディングスを訴えたもの。
26日の裁判でロッテホールディングス側は、「そもそも武雄氏が裁判の内容をきちんと理解しないまま、弁護士に訴訟を委任した疑いがある」と主張した。そのためまず、武雄氏の訴訟委任状が正しいものかどうかを審理することとなり、26日の裁判は双方が具体的な主張を行わないまま終了した。
武雄氏の弁護士は裁判後に会見を開き、「自分が実際に韓国に出向き、武雄氏から裁判を起こすことを依頼された。何も問題はない」と主張した。