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指定廃棄物4割が基準値下回る推計~環境省

2016年2月25日 21:59

 環境省は、東京電力・福島第一原発事故で発生した放射性物質を一定以上含む「指定廃棄物」について、指定時に比べて、全体の約4割がすでに基準値を下回っているとする試算を発表した。

 環境省は、1キログラムあたり8000ベクレルの基準を超える放射性物質を含むゴミ=「指定廃棄物」について、宮城・栃木・千葉・群馬・茨城の5つの県では、それぞれの県内に新たに1か所、最終処分場を造る方針。

 こうした中、環境省は25日、指定廃棄物の放射性物質の濃度の推計値などを発表した。これによると、5県全体では指定廃棄物の約4割がすでに基準値を下回っていると推計されるという。

 また、栃木県にある約1万3500トンの指定廃棄物のうち、現在、3割近くがすでに基準値を下回ると推計され、5年後には半分が基準値を下回ると推計されている。千葉県でも5年後には現在の保管量の約半分が基準値を下回ると推計されるという。

 さらに、宮城県にある約3400トンの指定廃棄物について環境省が再測定をしたところ、現在すでに7割以上が基準値を下回っており、5年後には9割以上が基準値を下回ると推計されるという。

 これまでに処分場候補地に指定された自治体は、いずれも処分場建設に反対していて、環境省が今回推計を公表した背景には、地元の抵抗感を緩和する狙いもあるとみられる。

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