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福知山線、脱線事故から11年 現場で祈り

2016年4月25日 10:22
福知山線、脱線事故から11年 現場で祈り

 乗客106人が死亡したJR福知山線の脱線衝突事故から11年となった25日、整備工事が始まっている兵庫県尼崎市の現場には多くの遺族らが訪れている。

 現場では遺族の方や負傷者など多くの方が祈りをささげた。今年からマンションの整備工事が始まり、事故現場の景色は徐々に変わってきている。しかし、遺族や負傷者の悲しみは11年たった今も決して癒えることはない。

 事故があったのと同じ時刻、列車は当時と違い、ゆっくりと通過した。2005年に起きたJR福知山線の脱線衝突事故では乗客106人と運転士が死亡、562人がケガをした。あの日、命を奪われた方を思い、祈りをささげる遺族や負傷者など多くの人が現場を訪れている。

 事故から11年、現場のマンションは少しずつ姿を変えている。今年1月からはマンションの4階までを残し慰霊の場とする工事が始まった。JR西日本は2年後の完成を予定している。

 事故から11年がたち、時間の経過や現場の景色が変わることで事故の風化を心配する声も聞かれる。事故でケガをされた方は生かされた時間を大切にし「事故の悲惨さ」をこれからも伝えていきたいと話をしていた。