2泊3日、2人で最大「4万4000円引き」も......“全国旅行支援”の中身 「そもそもの料金を値上げして結局割安感がない」の声にアナリストは
新たな観光需要の喚起策「全国旅行支援」が10月11日に始まります。1つの都道府県内でのいわゆる「県民割」を全国に拡大する形で、当面12月下旬までの予定。県民割との併用や、予約済みの旅行はどうなるのでしょうか。
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■「平日」「パック」で割引1万円超
有働由美子キャスター
「旅行代金が1人1泊あたり最大1万1000円割引になる『全国旅行支援』が10月11日から行われることが、正式に発表されました。全国が対象ですが、どんな内容なのでしょうか?」
小野高弘・日本テレビ解説委員
「私たちがこの制度に登録した旅行会社やホテルや旅館などに申し込むと、宿代が40%引きになります。(1泊)1万円の宿だと6000円で泊まれます。宿だけだと割引の上限は5000円ですが、(交通機関との)パック旅行だと8000円まで割り引かれます」
「食事などに使えるクーポン券は、休日だと1000円分、平日だと3000円分です。つまり平日のパック旅行だと、一番得になります」
「ここに狙いがあります。特に大都市に住む人が、新幹線や飛行機などを使ってぜひ地方に行ってください、空きがある平日に積極的に利用してください、ということです」
■「併用」「予約済み」はどうなる?
有働キャスター
「カップルで2泊3日の旅行をすると、(2人で)4万4000円もお得になる場合があるということですね。何泊でも、ということですか?」
小野委員
「そこは制限を設ける方針で、最大7泊までにする予定です。既に予約したパック旅行についても割引きの対象になります。支払い済みであれば返金されるよう、事業者にお願いしているそうです」
「県民割は10月10日までで、その後、全国旅行支援に移行する仕組みです。そのため併用はできません。ただ都民割は10月31日までの予定で、重なる期間の併用ができるかは決まっていません。全国旅行支援はとりあえず12月下旬までで、延長するかは未定です」
■「割安感がない」の声にアナリストは
「値段をめぐり、これまでのGoToトラベルや県民割では『ホテルなどがそもそもの料金を値上げして、結局割安感がない』といった声があります」
「旅行アナリストの鳥海高太朗さんによると、こういうことは実際あります。『ホテルなどの値段は変動制。需要が増えれば値段は上がる。これまでは赤字覚悟で値段を下げてきたので、今回上がるとしても、通常時の値段に戻ったと考えた方がいい』と話しています」
有働キャスター「GoToの時は(新型)コロナの先が見えない中で利用する方も戸惑いましたが、今回は感染が少し落ち着いてきているので、行きやすいという方も多いかなと思います。申し込める条件は、ワクチン3回接種の証明か、陰性証明書を持っていることです」
(9月26日『news zero』より)