千葉県がんセンター19億円を不適切請求
腹腔鏡手術を受けたがん患者11人が相次いで死亡した千葉県がんセンターが、2014年までの5年間に、診療報酬約19億円を不適切に請求していたことが分かった。
千葉県がんセンターでは、2008年から2014年までの間、腹腔鏡を使ってすい臓や肝臓などの手術を受けたがん患者11人が、手術のあと短期間で死亡した。
これを受けて厚生労働省関東信越厚生局などが監査を行ったところ、2014年9月までの5年間に診療報酬約19億円が不適切に請求されていたことが分かったという。
指摘されたのは、腹腔鏡手術の際に保険適用の対象外となる手術をしていながら、適用対象となる開腹手術として請求していたケースや、診療録などの書類の記載に不備があったケースなどで、計22万件以上にのぼる。
がんセンターは「医師や職員の知識が不十分で、診療報酬請求の点検の仕組みが機能していなかった。故意に不正請求したものではない」としていて、今後、19億円については関東信越厚生局の指導のもと、保険者に順次、返還していくという。