約5万7300冊の問題集を“無料提供”
教科書を発行する大修館書店が、自社の教科書を採用した高校に問題集を無料で提供していた問題で、大修館書店が、少なくとも約5万7300冊の問題集を無料で提供していたことが明らかになった。
この問題は、大修館書店が今年3月頃、自社の英語の教科書を採用した高校14校に、英語の問題集を無料で提供していたことが分かり、「教科書の採用に疑念を生じさせる行為」だとして問題になっていたもの。
大修館書店が社内調査を行った結果、資料が残っていた2013年以降の4年間だけで、全国38都道府県の高校165校に対し、英語の問題集あわせて約5万7300冊を無料で提供していたことが分かったという。
大修館書店は「教科書を採用してもらう意図はなく、余った問題集を処分するために無料で提供した。結果的にも教科書の採用に影響はなかった。担当者には、業界のルールに違反している認識がなかった」としている。
大修館書店の鈴木社長は、社内の管理体制に不備があったとして、27日付で教科書の業界団体の会長を辞任している。