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【解説】紫外線にいまから注意…「盲点」と「対策」 窓ガラスを通過する“波” にもリスクが

2022年4月19日 20:50
【解説】紫外線にいまから注意…「盲点」と「対策」 窓ガラスを通過する“波” にもリスクが

気温が20℃を超え、暑く感じる日も増えてきました。「紫外線対策は夏から」と思っている人も多いかもしれませんが、実は、4月から強くなっています。その紫外線対策について、「4月でも“強い”紫外線」、「意外な場所で紫外線『増』」、「家の中でも要注意」、「“マスク焼け”注意」の4つのポイントを詳しく解説します。

    ◇

■1年に浴びる紫外線「70~80%」が4月~9月…春も要注意

18日の雨から一転、19日は晴れて日差しも強かったです。東京・銀座で、街の人に紫外線対策について聞いてみました。

主婦(40代)
「肌を出さないようにと、あと日焼け止めくらいですね。おうちの中は全然(気にしない)」

主婦(30代)
「日焼け止めをこまめに塗り直して、日傘は曇りの日でも必須ですね。日焼けで黒くなるのと、シミができないように」

会社員(20代)
「紫外線(対策)特に何もしていないです。海とか行く場合とか、外に長い間いるときは(日焼け止め)塗るかな」

主婦(40代)
「上の子がいるんですけど、その子はマスク焼けが、しっかりあとがついてしまって。(日焼け止めを)塗った方がよかったのかなと」

銀座での取材では、日傘や、帽子、ストールなどで対策している人が結構見られました。

「紫外線は夏」というイメージがあります。夏がもちろん一番強いのですが、春や秋も紫外線は強いです。環境省の「紫外線環境保健マニュアル2020」によると、1年間に浴びる紫外線の量の約70~80%を4月~9月で浴びています。

■水の中では日焼けをしない?する? 紫外線への正しい知識は

紫外線は、私たちがビタミンDを皮膚で合成するために必要としています。しかし、同時に、浴びすぎた場合には、日焼け、しわ、シミ等の原因になります。さらに、長年浴び続けていると、良性・悪性の腫瘍や白内障等を引き起こすこともあります。

紫外線への正しい知識について、次の「間違い」とその理由からチェックしていきます。

×曇りの日は日焼けしない

薄い雲の場合、紫外線の80%以上が通過します。つまり、雲には、ほとんど紫外線を防ぐ効果はないです。

×水の中では日焼けをしない

水は、わずかな紫外線しか防いでくれません。むしろ、プールなどで泳いでいる場合、水面の反射で、紫外線を浴びる量を増加させるということです。

×冬の間の紫外線は危険ではない

冬は、一般的には紫外線が弱いですが、冬でも注意したいのが雪です。雪の反射で、紫外線を浴びる量は「2倍」近くになるそうです。また、スキーなどで雪山に行く人もいると思いますが、標高が高くなると、紫外線量は増えるということです。

■窓ガラス通過“波”も…家の中「紫外線リスク」対策は

さらに屋外だけでなく、家の中でも紫外線リスクがあるといいます。紫外線の研究を行う東海大学工学部の竹下秀准教授に話を伺いました。

日当たりのよい部屋などに窓ガラス越しに入ってくる「家の中の紫外線」に注意が必要です。

そもそも、紫外線というのは大きく分けて2つあります。日焼け・シミなどの原因となる「B波」は窓ガラスで遮断できますが、しわ・たるみなどの原因になる「A波」は窓ガラスを通過して家の中に入ってきてしまいます。

例えば、南向きにあるマンションでは、お昼前後は南から窓を通してリビングに紫外線が入ってきてしまいます。夕方になると、西側の窓から紫外線が入り込むということです。

コロナ禍で在宅勤務の人も多いですが、家の中で紫外線対策をあまりしていない人もいるのではないでしょうか。

家の中で手軽にできる紫外線対策は次の2つです。

・部屋の中でも日が当たっているところは避ける

・カーテンを閉めると紫外線をカット可能。

遮光カーテンはより効果が高いですが、薄いレースのカーテンでも、織り目が詰まっているものなら、紫外線を半分ほどに抑えることができるそうです。自然光をとりいれつつ、紫外線をカットできます。

■服は薄くても色味のあるもの…効果的な紫外線対策

先ほどの環境省のマニュアルが示す、紫外線に効果的な対策をみていきます。

1)日傘・帽子を活用

日差しが強い日に屋外で効果的です。帽子をかぶると、目が紫外線を浴びる量を20%程度抑えてくれるそうです。

2)衣服で覆う

袖が長い襟つきのシャツなどは、首・腕・肩を守ってくれます。紫外線に効果的なのは、織り目・編み目がしっかりとした生地の衣服です。

さらに意外なところでは、衣服の色もポイントです。

東海大の竹下教授によると、真っ白ではなく、薄くても色がついていることが大事で、生地についた染料が紫外線を吸収してくれます。黒い服でなくても、薄くてもいいので、色がついていると紫外線をカットできるということです。

3)サングラスを使用

紫外線防止効果があり、顔にフィットしたものをかけると、目に浴びる紫外線の量を最大90%カットできるということです。

また、この時期は、日焼け止めをまだ塗っていない人もいるかもしれませんが、マスクの外側と内側で日焼けの度合いに差が出てしまう「マスク焼け」にも注意した方がよさそうです。

    ◇

気象庁によると、20日も紫外線は、長野や大阪など非常に強いところが多い見込みです。高知、鹿児島など極めて強い予想のところもあります。これからの季節、紫外線量が多いということを頭に置いて、屋外でも屋内でも上手に対策していきましょう。

(2022年4月19日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)
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