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女性教師の職場での旧姓使用認めない判決

2016年10月11日 18:09
女性教師の職場での旧姓使用認めない判決

 結婚後に職場で旧姓を使うことを認めないのは違法だとして、女性教師が勤務先の学校を訴えていた裁判で、東京地裁は女性教師側敗訴の判決を言い渡した。

 この裁判は東京・町田市にある中高一貫の私立・日大三高に勤務する30代の女性教師が、学校側に旧姓の通称使用などを求めていたもの。女性教師は「結婚後も以前の名字を使うことを希望したが認められなかった。人格権の侵害だ」と主張していた。

 11日の判決で東京地裁は、「旧姓の通称使用は一般的には法律上保護される利益に当たる」との判断を示した一方で、「職場という集団が関わる場面では、職員の識別・特定のため戸籍上の名字を使うよう学校が求めることに合理性がある。結果的に、旧姓が使えなくなったとしても違法だとは言えない」として女性教師の訴えを退けた。

 女性教師「残念です。私の生き方は間違ってるんだろうかと日々、突き付けられるつらさがある」

 原告の女性教師は控訴する方針を明らかにしている。一方、学校側は「主張が裁判所に理解されたと評価している」とコメントしている。