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庭に線路敷きませんか→敷く人に聞きました

2016年11月16日 20:56
庭に線路敷きませんか→敷く人に聞きました

 「お庭に線路敷きませんか?」―今月3日、香川県の「高松琴平電気鉄道」、通称「ことでん」が香川県高松市で鉄道イベントを開きました。イベントでは、駅の看板やパンタグラフなど「ことでん」の鉄道部品が販売され、鉄道ファンでにぎわいました。

 この中でも特に話題となったのが「線路」。実際に線路を販売したために、ネットで大きな話題を呼びました。この線路、実際に「ことでん」の路線で使われていた本物の線路です。値段は設置費用込み、1メートルあたり10万円で1人5メートルまで買うことができます。ただし設置もあるので、香川県に住む人限定です。

 「自宅の庭に本物の線路を引くことができる」という鉄道ファンにとって夢のような出来事に対し、ネット上では「好きな人にはたまらない!」「盆栽感覚で置いてみたい」「車両も欲しくなりそう」といった反応がありました。

 そして、今回は3人が線路を買ったそうです。その中の1人である、高松市で「ゲストハウス そらうみ」を経営している野瀬章史さんに話を聞きました。

 野瀬さん「宿をやっているが、その前をことでんが通っている。ゲストはことでんに乗ってやってくる。そのストーリーの続きを演出したい」

 野瀬さんは今回、3メートル分の線路を買ったそうで、「この機会を逃すと、購入できないと思ったから」とも語っていました。

 3メートルということは30万円かかるわけですが、この値段について、野瀬さんは、他に売っているところがなかったので、比較が難しいですが、高いとは思わず、むしろ「安い」と思ったそうです。

 現在は、設置に向けた準備が進んでいる段階ですが、年末年始にゲストハウスに来るお客さんに見せたいので、今年中に設置してほしいと「ことでん」にお願いしているそうです。


 そもそも、なぜ「ことでん」は、線路を販売しようと考えたのでしょうか。企画した「ことでん」の西山公章(にしやま・まさふみ)さんに聞きました。

 西山さんは自ら「自宅に線路があったらいいな」という願望があったそうです。そして、「他の鉄道ファンも同じ夢を持っているのではないか」と思い、今回のイベントの目玉として線路の販売を
企画したそうです。

 1メートル10万円という価格についても聞きました。西山さんによると、レールの他に枕木や砂利の設置費用、作業の人件費などもかかるので赤字にならない程度の価格として10万円という値段に設定したそうです。

 西山さんによると、線路の販売はイベントに合わせた企画だったので、次回の販売は「未定」だそうです。買いたいという人が多くなれば、来年のイベントでも販売されるかもしれません。(解説:デジタル編集チーム・小林整司編集長)