宅配業界大手のヤマト運輸の支店が、ドライバーの社員に対する残業代の未払いなどで是正勧告を受けていたことがわかった。

　１６日、ヤマト運輸の横浜市神奈川区の支店に勤めていた元社員ドライバーの男性（３８）と弁護士らが会見を開き、この支店が今年８月、賃金未払いと休憩時間不足で労働基準監督署の是正勧告を受けていたことを明らかにした。男性によると、勤務時間は専用の端末で管理されているが、端末を使う前後も業務を行い、実際の残業がひと月に１００時間を超えた場合も、勤務表上は少なく記録されていたという。

　ヤマト運輸は、未払いの残業代約５７万円の支払いを回答したが、男性は「納得できない」とし、「人手不足で現場は苦しんでいる。厚労省はヤマト運輸を厳しく指導してほしい」としている。

　男性の会見を受けて、ヤマト運輸は「是正勧告を受けたのは事実です」とコメントしている。