元市場長“豊洲移転は石原元知事が決断”
豊洲市場の移転問題で都議会の百条委員会が始まり、証人喚問された元市場長は、「移転は既定路線だった」とした石原慎太郎元知事の発言を否定し、石原氏が決断したと証言した。
石原元知事は今月3日の会見で、「自分の就任時には豊洲への移転は既定路線だった」としていた。11日の証人喚問で、当時、市場部門のトップだった大矢實元市場長は、石原元知事の発言を否定した。
大矢實元市場長「(移転候補地の)比較表をつくりまして、説明をして、最終的に石原知事も『そうか、豊洲しかないか』と了解されたと理解している」
また、浜渦武生元副知事が「水面下でやりましょう」とした東京ガスとの用地取得をめぐる交渉について、交渉相手だった東京ガスの元副社長らは、ウラ約束があるわけではなく、実務者レベルの交渉の意味だったと証言した。
一方で、実務者による交渉のメモが見つかり、そこには、浜渦元副知事が部下に対し、「石原知事が安全宣言しないと、東京ガスは土地の価格が下がって困るだろう。安全宣言で救済するからそれまでに結論を出せ」と指示し、東京ガス側に土地の早期売却を迫るような内容が書かれていたという。