ユネスコ諮問機関「イコモス」 明治神宮外苑の再開発、計画中止など求める 「文化遺産の不可逆的な破壊」
明治神宮外苑の再開発をめぐって、ユネスコの諮問機関であるイコモスが、東京都や事業者に計画の中止などを求める緊急要請を行いました。
15日に会見を行ったイコモスのエリザベス・ブラベック文化的景観委員長は、神宮外苑の再開発で樹木の伐採や移植が行われることについて「文化遺産の不可逆的な破壊だ」として、即時中止を求めました。
イコモスは今月7日、文化的資産が危機に直面しているとして、事業者などに対し、計画の撤回を求める緊急要請「ヘリテージ・アラート」を出しています。
また、都に対しては、環境アセスメントの審査のやり直しなどを求めていて、来月10日までの回答を求めています。
一方、小池知事は15日、イコモスの要請について「かなり一方的な情報しか入っていないのではないか」と指摘しました。
内苑と外苑からなる明治神宮は、外苑の収益が内苑を維持する支えになっているため、小池知事は会見で、内苑と外苑の両方の視点での判断が必要だと述べました。