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【カラダWEEK】摂食障害→“大きいサイズ”のモデルに……37歳女性が脱「ルッキズム」できたワケ 「完璧じゃなくても大丈夫」

2023年11月8日 10:22
【カラダWEEK】摂食障害→“大きいサイズ”のモデルに……37歳女性が脱「ルッキズム」できたワケ 「完璧じゃなくても大丈夫」

「見た目」を気にしすぎるあまり、摂食障害に陥り、心も体も不調に苦しんだ女性を取材しました。ありのままの自分を受け入れ、脱「ルッキズム」をかなえたきっかけは何だったのでしょうか? ルッキズムを見直す動きはSNS上でも広がっています。

■「見た目」過剰に気にした子ども時代

都内のカフェで、「おいしい」と友人とランチを楽しむ吉野なおさん(37)。「おいしいものを一緒に食べに行くっていうのが全然なかったので。楽しいです、今は」と言います。

11年ほど前の26歳の頃まで摂食障害に苦しんでいたといいます。「いかに1日ご飯を食べずにいられるか。もっと痩せなきゃ、って思ってましたね」

小学生の頃から少しずつ、ふくよかな体形になり始めた吉野さん。学校でからかわれたり、教師から注意されたりしたこともあったといいます。

「とにかく人が私のことをいろいろ否定してきたりとか、自分は人に認めてもらえないんじゃないかとか、考えていましたね」

自分の見た目を、過剰に気にするようになっていったといいます。

■無理なダイエットに続いて「過食」も

転機は高校時代に訪れます。好きだった男性からの、ある一言がきっかけでした。

吉野さん
「『好きだけど痩せてほしい』って言われたんですね。『痩せてくれたら付き合うよ』って」

飲み物だけで1日過ごすなど無理なダイエットを続けた結果、約30キロ痩せ、その男性と交際できたといいます。

ただ、それで終わりませんでした。「褒めてはくれたんですけど、『もうあと3キロいけるよ』って。『もうあと3キロ痩せよう』と言われて」と吉野さん。ダイエットは、生理が止まるなど体が悲鳴を上げてもやめられませんでした。

しかし19歳の時、仕事のストレスで今度は「過食」に。どんどん増えていく体重を見て自己嫌悪に陥ったり、仕事を休んでしまうほど体調を崩したりしたといいます。

■中学生「プリクラで二重加工したり」

こうした、見た目にとらわれすぎてしまう背景にあるのが「ルッキズム」。「外見至上主義」とも言われ、人を見た目で差別したり偏見を持ったりする考えです。最近では、見た目で人を評価する意味で使われるケースもあります。

自分の見た目について、街の人に聞いてみました。

中学生(15)
「プリクラ(で加工)してても、やっぱり気に入らなくて二重加工したりとか」

大学生(22)
「2年くらい前は、ひどい時だと 100 キロ近くあって。恋愛がうまくいかなかった。容姿のせいで」

会社員(22)
「周りの人見てから、メイクだったり体形はやっぱり気にしちゃう」

■「1人1人全然違う」という気づき

自分もルッキズムにとらわれていたと話す吉野さん。その考えはなぜ変わったのでしょうか?

吉野さん
「いろんな人のプロフィル写真をいっぱい見る仕事をしていたんですね。1 日何百人何千人って人の顔写真と全身写真をずっと見ていくうちに、人って1人1人全然違うなって気づいて」

「顔もそうなんですけど体形も。ぽっちゃりしてても幸せに生きている人いるんじゃないかなって」

今はファッション誌などの仕事で、大きいサイズの服を着る「プラスサイズモデル」として活動。ありのままの自分を受け入れられるようになりました。

■投稿で広がる「ボディポジティブ」

ルッキズムを見直す動きは SNS でもあり、その一つが「ボディポジティブ」です。「自分や他人のありのままの見た目を愛する」という言葉で、投稿が広がっています。

吉野さん
「自分の体について、完璧になることをみんな目指していると思うんですけど、完璧じゃなくても大丈夫なんだって思えるようになってほしいなと思います」

(11月7日『news zero』より)

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