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東京五輪、課題は「期間中の交通量削減」

2018年2月21日 16:47
東京五輪、課題は「期間中の交通量削減」
世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「東京オリンピック インフラ整備に不安大」。日本テレビ社会部・勝田真司デスクに聞く。

相談窓口案内サービス企業が東京オリンピックで現時点での課題を調べたところ、「インフラ整備(33%)」「競技会場などの建設(28%)」と、東京都心の道路などの整備や競技会場の建設を不安に思っている人が、合わせて60%ほどに上ることが分かった。

ネット上では「技術大国・日本の力で大会には間に合わせる」「不安視されたリオ五輪でも無事終えられた」「インフラ整備できても運用・運営が不安」という意見があった。

――勝田さんはどうご覧になってますか。

インフラの整備はたぶん大丈夫だと思うんですが、問題はやはり「輸送」をどうするかという――(私が考えているのは)「五輪専用のレーンはつくれない」というものなんです。道路が渋滞して、選手やコーチらが会場に着かないとか、渋滞を見越して早く出て長く待たせるなんてことは、やはりあってはならないと。

私は2008年、北京オリンピックの時に、現地に特派員としていたんですが、北京だと、空港・宿泊施設と会場を結ぶ道路は、高速道路などですが、すべてオリンピックのマークがあって「専用レーン」というのが設けられていたんです。

そこはつまり、一般の人は通れない、いわゆる大会関係者のみしか通れなかったんですね。メディア関係者も通れたので、渋滞している横をスイスイと、会場に時間通りに着けたんですけど、それが東京でも同じくできるかというと、首都高速とかを見ても、片側二車線、主要道路でもこんなかたちなので、そこの一車線を完全にずっと専用にしてしまうと、これは大渋滞、混乱は必至ですので、たぶんそれはできないだろうと言われています。

そうなるとやはり、交通量自体を減らすということが必要だと言われています。いわゆる大会関係者が言っているのは、平日でも休日並みの交通量にしなきゃいけないだろうと。それがあってはじめて何とかなるんじゃないか、みたいな見通しになっているんです。

つまり普段の通勤の足とか、物流・企業とかへの影響は避けられないと。都民ひとりひとりの協力なくして、大会はうまくいかないという状況が、その「輸送」という問題にはあると言えるんです。

――都民や周りの方が、なるべく公共交通機関を使うといったようなことも“おもてなし”のひとつかもしれないですね。

そうですね。まさに東京で開くものですから、都民・企業それぞれの協力がないと、うまくいかないという風になるんだと思います。まもなく、そういった輸送計画の具体的な提示が組織委員会や警察などからされてくると思います。


■勝田真司プロフィル
日本テレビ社会部デスク。最初の現場が、オウム真理教の施設があった上九一色村。その後、社会部の記者や中国特派員として、冷凍餃子事件やウイグル暴動などを伝えた。警視庁キャップを経て、現在は社会事案の取材の陣頭指揮を執っている。


【the SOCIAL opinionsより】
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