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働き盛りに流行の兆し?“はしか”対策とは

2018年5月14日 17:26
働き盛りに流行の兆し?“はしか”対策とは

いま広がりつつある“はしか”。厚生労働省の調べでは、感染者はすでに100人以上となっている。はしかといえば子どもがかかるイメージだが、近年、大人の感染者も増えている。私たちはどのように対処したらいいのか?

そもそも、はしかとはどのような病気なのか。国立感染症研究所・感染症疫学センター第三室の多屋室長はこう語る。

「麻しんウイルスによって起こる感染症です。ウイルスを吸い込むと、10~12日間の潜伏期間を経て、発熱、せき、鼻水、喉が痛いという、風邪のような症状から始まります」

その後、口の中に白い斑点ができ、首筋から赤い発疹が全身に広がるのが特徴だ。はしかは感染力が強く、重症化すると40度以上の高熱や、肺炎などの合併症で死に至ることもある。

子どもがかかると思いがちなはしか。しかし現在、発症している人たちの75~80%が大人だという。特に、働き盛りの20~49歳がかかる場合が多いという。

今回、大人の感染が増えている理由は、“予防接種”の回数にあった。現在、厚生労働省では、はしかの予防接種を2回受けると、ほぼ確実に予防できるとしている。

しかし、年代ごとに見ると、現在28歳以下の人たちは予防接種を2回受けているが、28~45歳までの人たちは1回しか受けていないことが多く、免疫が十分ではないこともある。

一方、45歳以上の人たちは定期接種のない時代だが、知らないうちに感染し、抗体をもつ場合も多いのだそうだ。予防接種の回数は、母子手帳で確認できる。

では、はしかの疑いがある場合はどうすればいいのか。都内の医療機関では、あらかじめ電話をかけてから受診することを強くすすめている。他の患者にうつさないよう、指定した時間に来てもらうという。

さらに、重篤な感染症が疑われる場合は、隔離された部屋で診察、薬の受け渡しまで行い、裏口から帰ってもらうようにしているのだそうだ。

流行中のはしか。まずは、母子手帳を確認してみてはいかがだろうか。