行政と民間企業の共創で解決する地方の課題
長野県塩尻市の職員として、斬新でユニークな方法で地元の地域活性化に取り組んでいる山田崇氏。28日からスタートした、民間企業と塩尻市が協働するプロジェクト“MICHIKARA”について語る。
――山田さん、最近の塩尻市はどんな取り組みを行っていますか?
いま、民間企業と塩尻市で行う“地方創生協働リーダーシッププログラム・MICHIKARA”という取り組みがあり、そのプログラムが昨日(6月28日)からスタートしました。
具体的に言うと、ソフトバンク・JT・日本郵便・オリエンタルランド・全日空の民間企業5社に、塩尻市の職員を含めた45人がこれから1か月、まだ塩尻に残っている課題を民間企業と塩尻市が交わることによって、新たな価値や取り組みを生み出して解決していこうという事がいまの私の仕事です。とても充実していて、すごく楽しいです。
――どんな課題を解決していくんですか?
中小企業のこれからの事業承継、農業を誰がやっていくのか、障害者の雇用をどう作っていくのか、中学生のキャリア教育、これからの健康をどう管理していくのか――このようなテーマを取り上げて、7月20~22日の3日間、塩尻に来て最後に市長にプレゼンをするというプログラムになっています。
――参画しているのは一流企業ばかりですよね。民間企業が参画するというのはすごい事ですね。
東京での情報というのはたくさんあるんですけど、リアルで困っていたり挑戦したりしている人は地方にもたくさんいて、逆に都会よりも地方のほうが課題の顕在化が早く始まっている。そういったものに、いち早く民間企業の方も気付いている。
塩尻に来るからわかって、塩尻だから挑戦できて、新しい価値を生み出すという事に共感してくれているのかなと感じています。
――身近でないからこそ、塩尻のことを知らないからこそ気付く視点というか。
長く暮らしている私だと、なかなか言いづらい事とかありますが、都会の人だからこそズバッと言えたり、空気を読まなくても言う事ができます。もっというと、言いまくっても帰るところがあるじゃないですか。そういったところで、いい共創を生み出すチャレンジをしています。
■山田崇氏プロフィル
長野県塩尻市職員。大学時代に“ナンパ”で培ったコミュニケーション力を生かし、地元の地域活性化に取り組んでいる。商店街の空き店舗を活用し、様々なイベントを仕掛けるプロジェクトを立ち上げるなど、斬新でユニークな取り組みは“公務員らしくない公務員”と全国から注目を浴びている。
【the SOCIAL guestより】