「逃げなくても大丈夫」避難拒む父に危機が
西日本豪雨の犠牲者の中には、「自分だけは大丈夫」と思い込み、避難のタイミングを逃した人もいるようだ。なかなか避難に応じない男性の様子が記録されていた。
「うちは大丈夫」と思い込み、避難を拒む59歳の父。息子が避難しようと呼びかける。
息子「父さん」
父親「おまえも手伝え」
息子「もうびしょびしょやそこも。もう逃げな。もう逃げんといけんよ」
父親「上(2階)に電気製品全部上げるんや」
息子「じゃけん昨日からやっときゃよかったんや」
父親「ちゃんと足を拭いて」
息子「俺びしょびしょにつかっちゃって、ここまで」
父親「靴下着替え」
息子「もうしょうがないって。早く逃げよう。死んだら終わるで」
父親「死ぬわけねぇから」
息子「そう言って何人死んどん今日」
父親「死にやへんて。(家が)壊れるわけねぇ。水がくるだけやけな」
必死に説得するも、息子の話に耳をかそうとしない。そして30分後、水は床上にまで到達。さらに30分後には、外の水位は胸のあたりまで来ていた。
今回の被害で犠牲になった多くが60代以上。真備町では50人が亡くなり、そのうち年齢が判明している44人中40人が60代以上だ。その多くが溺死とみられている。
父親「床上浸水はまさかと思いました。来ても床下浸水までだろうと思っていましたが、胸まで(水位が)来た時に、このままおったら死ぬかもしれんと思いました。自然の脅威にびっくりしました」
【the SOCIAL viewより】