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インフルワクチン 打つタイミングは?

2021年10月25日 18:36
インフルワクチン 打つタイミングは?

新型コロナウイルスの感染者は激減していますが、この季節、気になるのがインフルエンザです。今シーズン流行はあるのか。インフルエンザワクチンを打つタイミングについてもお伝えします。


■インフルエンザ…大きな流行を起こす可能性も

まずは東京の感染状況です。24日、東京で新たに感染が確認された人は19人で、今年最も少ない人数となりました。

24日で都内の「リバウンド防止措置期間」が終了しました。25日から、認証を受けた飲食店での時短営業や酒類提供の制限が解除されます。

都の担当者は「マスクをせずに大人数で飲酒し、大騒ぎするなどして再び感染が広がらないよう気を緩めずに対策を徹底してほしい」と呼びかけています。

このところ急に冷え込むようになりました。寒くなってくると気になるのが、インフルエンザの流行です。

日本感染症学会は、今シーズンのインフルエンザの流行について、「大きな流行を起こす可能性もある」と予測しています。

まず、国立感染症研究所が出している「季節性インフルエンザの受診患者数」の推計をみてみると、2018年秋から2019年夏にかけて約1170.4万人。2019年秋から2020年夏は約728.1万人で、小さな流行はみられたものの、新型コロナの流行が始まってから減少しています。

そして、昨シーズンは、新型コロナとインフルエンザの同時流行が起こるのではと心配されましたが、およそ1.4万人と激減しました。これは3月上旬までのデータですが、春から夏にかけてインフルエンザにかかる人が少ないことから、数字に大きな変化はないとみられています。

日本感染症学会によりますと、手指衛生やマスク着用、3密の回避、国際的な人の移動の制限などの新型コロナの感染対策が、インフルエンザの感染予防にも効果的であったと考えられます。

また、「ウイルス干渉」が起こった可能性があります。これは何かというと、1つのウイルスに感染すると、他のウイルスには感染しづらくなるという現象で、つまりインフルエンザの流行時期に新型コロナという強力なライバルがいて、インフルの感染が広がる余地が少ない状態になっていたとみられます。そのため、インフルエンザの報告が少なかったのではとみられています。

しかし、日本感染症学会は「大きな流行を起こす可能性もある」と予測しています。その根拠ですが、WHO=世界保健機関の報告をみると、アジアの亜熱帯地域、バングラデシュでは、去年後半と今年の初夏にインフルエンザの流行が確認されました。

また、インドでも今年の夏に流行が確認されています。日本感染症学会は、こうした国はインフルエンザワクチンの接種が普及していないため、社会全体で免疫が低かったと思われるということです。

こうしたアジアの状況などから、インドなどで小さな流行が繰り返されることで、ウイルスが保存され国境を越えての人の移動が再開されると、ウイルスが拡散されていく懸念があります。

また、日本は昨シーズン、インフルエンザの患者が極めて少なかったので、集団免疫が形成されていないと考えられます。こうした状況下でウイルスが海外から持ち込まれると、大きな流行を起こす可能性もあります。学会では、今シーズンも積極的なワクチンの接種を推奨しています。


■インフルワクチンの供給量は去年と比べ減る見通し

インフルエンザのワクチンの供給量は、去年と比べて今シーズン減る見通しです。昨シーズンは、3342万本でしたが、今シーズンは、約2600~2800万本となる見通しが示されています。

なぜ去年より少ないのでしょうか。昨シーズンは、ワクチンを効率的に増やすことができました。たくさん供給することができたけれど、今シーズンは平年並みにしか作ることができませんでした。

ワクチンの接種開始時に量が少なかったのは、新型コロナのワクチン生産で滅菌する際に使うフィルターの入手が困難になったためです。厚労省も例年並みには供給されると説明しているので、今予約が取れなくても、打ちたい人は慌てずに打ちましょう。


■コロナワクチンとインフルワクチンの関係は?

コロナのワクチンとインフルエンザのワクチンの関係はどうなのでしょうか。

日本感染症学会のインフルエンザワクチン接種に関する考え方をまとめた、倉敷中央病院・石田直副院長によると、注意点は「お互い2週間空けること」だといいます。

石田先生によると、副反応が出た時に、どちらのワクチンで出ているのかわからなくなってしまうのも理由の1つだそうです。

では、どちらを優先させればいいのか。まだコロナのワクチンを打っていない人は、コロナのワクチンを優先ということです。2週間空けるので、コロナのワクチンの1回目と2回目の間に、インフルのワクチンを受けるのは難しいです。なので、できる限り、コロナのワクチンを受けられる人は早く打った方がいいです。

そして、コロナのワクチンが2回終わっていて、インフルのワクチンは受けられるなら流行のシーズンを考えて、早く打った方がいいということです。

インフルも重症化の危険性があります。特に子供は重症化のリスクがあります。脳炎になって亡くなる場合もあります。子供の場合は、コロナのワクチンを打てないという面もあるので、早めに打ちましょう。

コロナもまたいつ拡大するかわからないという状況です。コロナとインフルの症状は似ています。インフルも流行すれば、医療現場の負担になります。どちらも対策は同じですから、インフルのワクチンを打てる人は打っておくといいです。

(2021年10月25日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)

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