関東・東海各地で厳重警戒 交通機関影響も
強い勢力の台風12号は28日夜から29日にかけて、関東・東海に最も接近し上陸する見込みで、気象庁は雨風が強くない地域でも急激に状況が悪化する恐れがあるとして、厳重な警戒を呼びかけている。各地の様子を中継で伝える。
【伊豆諸島・八丈島】
気象庁によると、八丈島は午後4時頃に暴風域に入り、大雨・洪水・暴風などの警報が出されている。島では自主避難所が設けられ、高齢者を中心に避難者が集まっている。また、地元のスーパーでは急に強まった雨風への対応に追われていた。
これまでに島内で大きな被害は確認されていないが、この後、雨風が最も強まるとみられ、厳重な警戒が必要。
【千葉・勝浦市】
房総半島の先端は午後4時過ぎに暴風域に入った。今のところ千葉県内で大きな被害の報告はないが、千葉県全域には既に大雨警報と暴風警報が出されていて、引き続き厳重な警戒が必要。
【静岡・用宗海岸】
静岡県内は午後6時から午後7時にかけ満潮時刻を迎える。気象台は、夕方から夜の初め頃にかけて台風の接近と潮位の高い時間帯と重なるため、高潮に警戒が必要だと話している。また、最大瞬間風速は、東伊豆町稲取で午後4時過ぎ、7月の観測史上最大となる35.2メートルが観測された。
静岡地方気象台によると、28日夜遅くから29日明け方にかけて静岡県に最も接近することが予想され、早ければ午後9時頃になる可能性もあるという。
【東京・新宿駅】
台風は今後、夜にかけて都内に最も近づくとみられ、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降ることが予想されている。
午後4時現在、羽田空港や関西、九州の空港を発着する便を中心に、日本航空が131便、全日空が130便の欠航が決まり、約4万人に影響が出ている。
一方、鉄道では千葉県内を走るJR久留里線が全線で運転を取りやめているほか、高速道路では東京湾アクアラインが川崎浮島ジャンクションから木更津金田インターチェンジの間で通行止めになっている。今後、交通機関への影響が拡大する恐れもあり、厳重な警戒が必要。