「3500系」引退 日比谷線から長野電鉄に 東京・長野と2度の五輪支える
かつて東京の地下鉄日比谷線で走っていた「3500系」が19日、長野電鉄でラストランを迎えました。別れを惜しむ多くの鉄道ファンが駆けつけました。
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19日、長野県の須坂駅にはカメラを構えた多くの人の姿がありました。その先にあったのは、以前は東京の地下鉄日比谷線で走っていた「3500系」です。丸みを帯びたデザインから「マッコウクジラ」の愛称で親しまれていた電車です。多くの人が駆けつけたのは、60年以上走り続けた車両がこの日に引退するためです。
鉄道ファン
「長い間走ってましたし、もうお疲れさまでしたということで」
1964年、地下鉄日比谷線は東京オリンピック開催に向け、開通しました。開業にあわせ導入されたのが「営団3000系」でした。しかし1994年、新しい電車の導入と共に、日比谷線から姿を消すことになりました。
この車両を譲り受けたのが、長野県のローカル鉄道「長野電鉄」です。1998年に開催された長野オリンピックでは、競技会場へのアクセス方法の1つとして活躍しました。東京・長野と2度のオリンピックを支えた車両となりました。
しかし、老朽化が進み、2022年4月には1編成だけになりました。その最後の1編成が19日で引退となったのです。
元運転手の職員
「苦楽をともにした列車じゃないですけど、思い出もいっぱいありますけどね。今まで頑張ってくれてありがとうと」
ラストランには事前申し込みをした20人ほどが乗り込みます。
(1月19日放送『news every.』より)