セミナーや会議が中止に…「Teams」不具合で影響続々 FAX使う会社も
マイクロソフト社が提供する「Teams」で21日、不具合が発生し、仕事に活用している利用者からは、「仕事にならない」という声が相次ぎました。チャットやオンライン会議ができず、FAXで社内連絡をとったという企業も…。
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東京・新橋で街の人に話を聞きました。
――会社での連絡は何を使っている?
会社員(55)
「そうですね、『Teams』がメインです」
会社員(30)
「社内の連絡、全部『Teams』で」
新型コロナウイルスの感染拡大で定着したリモートワーク。その重要なツールの1つとなっているのが、マイクロソフト社が提供しチャットやオンライン会議ができる「Teams」です。
いまや月間の利用者数が2億7000万人を超えるこのツールで21日、不具合が発生しました。その影響は、午前10時ごろから次々と出ていました。
21日午後1時45分ごろ、「Teams」を利用しようとすると、画面に「問題が発生しました」と表示され、「Teams」を開くことができなくなっていました。また、メッセージを送ろうとしても、「メッセージを送信できません」とエラーが返されていました。
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その影響について、街の人に話を聞きました。
会社員(55)
「予定されていたセミナーが中止になった」
会社員(25)
「他の会社の人と会議を開いたりしているのが、一切できなくなった。(会議が)延期になりました」
仕事で「Teams」を利用する会社員(30)
「全部、連絡が電話になっちゃっているので、1人1人に連絡しなくちゃいけないとかで結構大変でした」
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ツイッターには、このような投稿もありました。
ワッフル専門店「マネケン」は、社内で「Teams」を使っているといいます。そのため、公式ツイッターで思わずつぶやいたのは…
「わたわたです…! 早期復旧を願いつつとりあえずワッフルを食べることにします!」
さらに、業務連絡のほとんどを「Teams」で行っているというリフォーム会社も、ツイッターで次のようにつぶやいていました。
リフォーム会社のツイッター
「Teams ダウン OneDrive ダウン office365 ダウン Outlook ダウン Twitter 無事 Twitterしかやることない! 仕方ないからTwitterにいるんだ!」
「Teams」の不具合で影響を受けたリフォーム会社が急きょ作ったのが、手書きで「Teams障害でてます」などと書かれた紙でした。
リフォーム会社担当者
「これですね。事業所が20~30くらいあるので、そこに向けて全部送りました」
「とりあえず、みんなに知らせないと」
連絡がとれないことを、各事業所にFAXで伝えたといいます。
――不具合が生じている時、どう対応した?
リフォーム会社担当者
「他のツール、あとは主に電話が大きいですよね。時間とられるけど結局、『電話で対応して』みたいな」
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通信障害についての情報を収集する「ダウンディテクター」によると、「Teams」の不具合は21日午前10時ごろから急増したそうです。日本だけでなく、アメリカやカナダ、ドイツ、オーストラリアなど世界各地で報告されました。
マイクロソフトは「運用前のシステムを試運転した際にトラブルが生じたため」と不具合の原因を特定し、午後1時ごろから復旧し始めました。
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21日、在宅勤務をしていたイベント関連会社の男性は、仕事に必要な情報を「Teams」で管理していたため、午前中はほぼ何もできない状態だったといいます。
影響を受けた在宅勤務中の男性
「結局、午後頭くらいまでは何もできなかったっていう感じです」
「1個のもの(ツール)に依存しすぎるのは本当によくないんだなって。いざ復活してみると『あ、でも仕事しないとな』っていうことになったので、もちろん問題はない方がいいんですけど、ちょっと復旧して残念だったっていう心の内もあります」
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マイクロソフトによると、21日午後11時現在、世界中のほぼ全ての地域で99%以上、復旧しているということです。
(7月21日放送『news zero』より)