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豪雨被害のみかん農家「10年かかるか…」

2018年8月6日 18:04
豪雨被害のみかん農家「10年かかるか…」

西日本の各地を襲った想定外の豪雨災害から6日で1か月がたった。全国で219人が死亡、今なお、広島県で6人、岡山県で3人、愛媛県で2人、大阪府で1人、行方不明となっている。

宇和島市吉田町の被災したみかん山では、1か月前の土砂崩れによって、みかん山がみかんの木ごと流され、その土砂は海岸にまで至っている。柑橘の一大産地として知られるこのあたりには、みかん山が多いが、周辺でも土砂崩れが多数発生している。

これにより農道が寸断され、農家がまだ畑に入れないため、豪雨から1か月たった今も、全容の把握には至っていない。

畑には土砂崩れによって根っこから押し流されてしまった温州みかんの木があった。柑橘農家の中島さんが大切に育てていたものだが、木は枯れてしまい、太り始めていた小さな果実の大半はもう出荷できないという。

また、畑にあるみかん運搬用モノレールのレールやスプリンクラーの配管が散乱し、復旧には相当の時間が必要と思われる。

スプリンクラーの被害の確認のため6日朝、畑を訪れていた中島さんは「この崩れた園地を元通りにするには、10年かかるか、15年かかるかわからないけど、目の前のことを一歩ずつ進めていくしかない」と話していた。