東京医科大学が会見“得点操作を根絶する”
裏口入学を巡る汚職事件で前理事長らが起訴された東京医科大学が内部調査の報告書を公表し、不正入試の実態を明らかにした。
東京医科大学をめぐっては、文科省の前局長・佐野太被告の息子を“裏口入学”させたとして前理事長の臼井正彦被告らが在宅起訴されている。
内部調査委員会は7日、報告書を公表し、去年と今年の入学試験で合わせて19人の受験生について、一次試験の点数が不正に加点されていて、加点は最大で49点だったと明らかにした。
また、二次試験では、全員の点数を一律で減点した後、男子受験生には最大20点の加点をする得点操作が行われ、女子受験生や4浪以上の男子受験生には加点しないという不利な扱いをしていたという。
佐野被告の息子は、一次試験で10点加点され、二次試験でも得点操作が行われた結果、合格者75人中74位で合格したという。
こうした得点操作は少なくとも2006年から行われ、臼井被告が主導して受験生側から個人的に謝礼を受け取ることもあったという。
一方、東京医科大学も会見を開き、得点操作について「根絶する」とした上で、第三者委員会を設置し、調査を続ける方針を示した。
不正合格した学生については、得点操作は大学側が行ったものだとして地位剥奪はふさわしくないとした。また、不合格者の追加合格については、今後、学内で検討を行うとの考えを示した。