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セミを食用?ナゾの“看板”幼虫食べる国も

2018年8月21日 18:52
セミを食用?ナゾの“看板”幼虫食べる国も

今年の夏、公園に突如設置されたナゾの看板が、いま話題となっている。中には3か国語で書かれているモノもある。一体、その目的とは。

その看板があるのは、埼玉県川口市にある青木町公園。そこには「お願い 食用を目的としたセミの幼虫等の捕獲はやめてください」と書かれている。セミの幼虫を食用目的とは?

公園利用者「珍しい立て看板あるなと思って。誰が食べるんだろうと思って」

この看板が設置されたのは、今年6月。きっかけは市に相次いだ「公園で大量にセミの幼虫を捕っている人がいる」という苦情だった。「ペットボトルに幼虫をたくさん入れていた」という情報もあったという。

セミの幼虫の捕獲を目撃した人「夜、懐中電灯を持っててね。ほじくって捕ったりしてました」

市は、セミの幼虫を大量に捕っている理由として「食用目的」の可能性があると判断。この看板を設置したという。

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「食用」として日本ではあまりなじみのないセミの幼虫。しかし、中国・北京の観光地ではセミの串揚げが売られている。横田明記者が実際に食べてみると…「香ばしいがちょっと食べ慣れない味をしている」

江蘇省や山東省などでは夏にお酒のおつまみとして食べる人が多いという。

川口市によると、日本人を含めどの国の人が捕っているかは分かっていないが、中国では食用文化があるため「中国語」、そしてどの国の人でも分かりやすい「英語」での注意喚起も行っているという。

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川口市のお隣、蕨市にある公園でも注意を呼びかける張り紙がある。セミの研究を行う自然観察クラブ堀内伸一郎代表も去年、遭遇したという。

堀内伸一郎代表「みんなでこう懐中電灯で探しながら、こう一緒になって探しているという感じでしたね。『何か探しておられるんですか』というふうに聞いたらサーッと向こうの方に速足で」

夜に地上へ出てくることが多いというセミの幼虫を探していた可能性があると話す。

川口市と蕨市は食用目的でなければ、子供が幼虫を捕ることは禁止していないという。