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イルカ譲渡先見つからず 閉園後の問題とは

2018年8月24日 20:19
イルカ譲渡先見つからず 閉園後の問題とは

今年1月に閉館した千葉・銚子市の水族館で、いまもなお1頭のイルカがプールを泳いでいる。閉館から半年以上たったいま、なぜ、イルカが残されているのだろうか。

◆閉館から半年、プールに黒い物体…

千葉県銚子市にある『犬吠埼マリンパーク』。入り口にはロープが張られ、立ち入り禁止の看板がある。今年1月31日に閉館した水族館だ。

ところが、水面には動く黒い物体。空から見てみると、水槽にいたのはイルカ。ひとりぼっちで、あまり動かない。市によると「ハニー」という名前のメスだという。残された動物は他にも…。イルカがいる水槽の少し奥には、数十羽のペンギンが身を寄せ合っていた。

1971年に開館した『犬吠埼マリンパーク』。ピーク時は年間30万人ほどの入館者がいたが、来場者数が落ち込んだ上、耐震工事が必要になったことなどから、閉館に追い込まれた。

銚子市には動物愛護団体の呼びかけなどもあり、他の園に移すよう求めるメールや手紙が約400件寄せられているという。

◆イルカやペンギン、健康状態は?譲渡先は…

千葉県によると、運営会社がエサやりなどを続けているということで、イルカやペンギンの健康状態に問題はないという。しかし、なぜ閉館した水族館にイルカやペンギンがいるのだろうか。

県の担当者は──

千葉県健康福祉部・衛生指導課 菅沢淳一副課長「(施設側が)イルカを含めて譲渡先を現在まで探している状況」

施設の管理者側がイルカの譲渡先を探しているが、半年以上たったいまも見つかっていないのだという。

こうした生き物が取り残されてしまう問題は他にも──

◆北海道には、クマが!

2004年に閉鎖した北海道の『定山渓熊牧場』。閉鎖後に、動物保護団体からヒグマが劣悪な環境にあると指摘され、札幌市が立ち入り検査に入る事態になった。

市によると、現在は適切に管理し、クマの体調は良好だということだが、譲渡先については未定だという。

日本動物園水族館協会によると、イルカについては相談があれば引き取り先を探す協力もできるという。