劇団員死亡の宝塚「宙組」約9か月ぶり公演再開 冒頭に“謝罪”
宝塚歌劇団に所属する女性が死亡したことを受けて中止されていた宙組の公演が、20日に再開されました。冒頭に理事長が謝罪し、公演が始まったということです。
記者(兵庫・宝塚市、20日)
「午前10時です。宝塚大劇場の門が開きました。約9か月ぶりに宙組の公演が再開されます」
劇団員の死亡から約9か月。20日、宝塚大劇場には多くのファンの姿がありました。
ファン
「正直、複雑なところもあったんですが、きょう公演を開けていただくことが本当に感謝」
ファン
「昨日ほとんど一睡もしていないです。無事に幕が開くことだけ、それだけを祈ってきました」
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宝塚歌劇団をめぐっては、去年9月に宙組に所属する25歳の劇団員の女性が死亡。自宅マンションの敷地内で見つかり、その後、死亡が確認されました。
女性は、長時間にわたる残業を強いられたり、上級生からヘアアイロンを押し当てられてやけどを負うなどの被害を受けていたことが、遺族の代理人弁護士を通じて明かされていました。
阪急阪神HD 嶋田泰夫社長(ことし3月)
「ご遺族の皆様に心より謝罪を申し上げたいと思います。誠に申し訳ございませんでした」
歌劇団側はことし3月、14項目のパワハラ行為を認め、遺族に謝罪した上で、長時間労働の廃止などの再発防止策を公表しています。
一連の問題を受けて、宝塚歌劇団は全ての公演を一時中止していましたが、公演回数を減らすなどした上で、順次再開してきました。一方、公演の休止が続いていた宙組については、劇団と遺族側との協議が合意したことで、再開に向けた準備が進められていました。
約9か月ぶりとなった、宙組の公演再開。
──開演前後にあいさつは?
公演を見に来たファン
「村上理事長が『宙組公演の演目が変わり、ご迷惑とご心配をおかけしました』と」
公演を見に来たファン
「もう少し風通しのいい劇団になってほしいと思う。今まで継承してきたいいものは、ずっと続けて、変えるものは変えてより良いものをつくってほしい」