増える災害関連死…「車中泊」にも要注意!
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災害が起きた後、被災者が身を寄せる避難所。その避難所の環境が厳しいため、命を落とす災害関連死が増えている事が問題となっている。
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災害関連死が多く出たのが2016年の熊本地震だ。地震そのものでの死者は50人だったが、災害関連死は約4倍の215人だった(熊本県まとめ 先月時点)。この災害関連死につながる要因として特に注意が必要なのが「車中泊」だ。
Q:車中泊の何が危険なのだろうか?
窮屈な姿勢を続ける事で血液が固まって血栓ができる「エコノミークラス症候群」を引き起こすおそれがある。この「エコノミークラス症候群」を発症する時期だが「車中泊」では避難所に比べてかなり早い時期から発症するといわれ、熊本地震などでは2日から5日で発症する人が続出していた。
そして意外と知られていないのは長い期間、影響が残るという点。新潟大学の榛沢和彦特任教授は、一度血栓ができると体内に残り続けて、10年近く経過した後でも、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こしていたという。
Q:発症リスクを減らすにはどういった対策が必要なのだろうか?
ポイントは「血流をよくする事」。一番有効なのが屈伸運動など「こまめに体を動かす事」。次が「水分補給」。特にトイレが汚いと水分を取るのを控える人が多くなるため、トイレの清潔さを保つ事は大事といえる。