日暮里・舎人ライナー脱線事故 運輸安全委“乗客の安全確保を最優先とした避難誘導方法など整理・徹底”勧告
2021年、首都圏で最大震度5強を観測した地震の際に、東京都の新交通システム「日暮里・舎人ライナー」が脱線し、負傷者が出た事故で、国の運輸安全委員会は東京都交通局に対し、乗客の安全確保を最優先とした避難誘導方法などを整理し、徹底するよう勧告しました。
この事故は、2021年10月、東京・足立区などで震度5強を観測した地震で、無人運転の東京都の新交通システム「日暮里・舎人ライナー」が舎人公園駅構内で脱線し、乗客8人がケガをしたものです。
事故原因を調査していた運輸安全委員会は、地震の影響で列車前方の右側のガイドローラーがガイドレールに乗り上げ、列車が右に寄った形で走行したことがきっかけで脱線したと考えられるとの報告書をまとめました。
また、脱線を確認せずに自動停止していた列車への送電を再び行ったことで火花が散り、煙が車内に入ったことも明らかになっています。
運輸安全委員会は東京都交通局に対し、施設の安全確認が完了するまで送電を再開しないなど、乗客の安全確保を最優先した避難誘導方法を整理し、マニュアルにも記載して周知徹底するよう勧告しました。