“事実無根”の「ADHD」記載も…生徒の個人情報流出 札幌市
北海道札幌市の中学校で生徒の個人情報が書かれた資料が数日間、教室に放置されていたことがわかりました。資料は複数の生徒に見られたといい、中には「ADHD」であるなどと、生徒について事実と異なる内容も書かれていたということです。
生徒の保護者
「二度と起こってほしくない。そういうこと一つで学校に行きたくないとか、何がきっかけでそうなるかわからない」
保護者からあがった憤りの声。その理由は生徒の個人情報“流出”です。
問題となったのは、北海道札幌市にある中島中学校。今年5月、生徒の個人情報が書かれた資料が放置され、他の生徒が閲覧できる状態になっていました。
市の教育委員会によると、資料が置かれていたのは教室の教卓の上。複数の生徒の個人情報が書かれた資料がファイルに挟まれた状態で数日間、放置されていたといいます。
資料を発見したのは生徒で、その後教員がすぐに回収したといいますが、それまでの間に複数の生徒が内容を見たといいます。
資料は生徒の指導や支援を目的に学校が作成したもので、配慮が必要な生徒の情報などが記載されていましたが、中には“事実無根”の情報もあったといいます。
取材した保護者の子どもの資料には、注意欠如・多動症を意味する「ADHD」という記載があったそうです。
しかし…
──実際に「ADHD」という事実は?
情報流出した生徒の保護者
「ないですね。何をもってというのがまず一つ疑問。そういう傾向があると思うのは先生の勝手・主観なので、組織として子どもに見せるものではない、間違いなく」
学校からは謝罪があったといいます。
実は、資料の置き忘れによる生徒の個人情報流出は今回だけでなく、札幌市では今年、別の中学校でも生徒の学習状況や家庭環境などが書かれた資料を教員が置き忘れたところ…
札幌市教育委員会(今年5月)
「複数名の生徒が当該資料を閲覧しており、写真を撮って一時的に保管していた」
複数の生徒が資料を見てしまい、スマートフォンで撮影していたことが判明。さらに資料の一部はSNSに流出する事態となりました。
札幌市教育委員会は…
札幌市教育委員会
「情報管理のあり方も含めて学校に指導している」
今回の流出の詳しい経緯については、明らかにしていません。
(7月8日放送『news zero』より)