ふるさと納税返礼品で“産地偽装” 他県産を「鹿児島県産」と表示 鹿児島・志布志市
ふるさと納税の返礼品をめぐって、鹿児島県の自治体で、産地を偽る不適正な表示があったことがわかりました。
不適正な表示があったのは鹿児島県志布志市です。2017年5月から今年1月にかけて発送された31の返礼品、合わせて563件で、他の県産の豚肉を「鹿児島県産黒豚」と表示。そのうち229件ではセットになっていた黒毛和牛についても、他県産のものを「鹿児島県産」と表示していました。対象となる寄付者は501人で、寄付額は約2430万円にのぼります。
なぜ不適正な表示が行われたのでしょうか―。
返礼品を納入していたのは宮崎県の「谷川食品」。内部調査で谷川食品が産地や品種を偽って納品していたことが発覚したといいます。仕入れ価格の値上がりや在庫不足から偽装してしまったと話しているということです。
2022年度の寄付総額は県内トップの約62億円で、全国でも上位を誇る志布志市。しかし、2020年には返礼品の賞味期限切れ、去年6月にはクレジットカード情報の漏えい問題も起きています。
志布志市 下平晴行市長
「情報漏えい発覚から1年という短い期間で、このような事案が発生したことについて、反省し危機感を持っている。再発防止のため対策を徹底していきたい」
市は今後、谷川食品への立ち入り審査や、専門機関による産地の抜き打ち検査などを行い、再発防止に努めるとしています。