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リオ五輪「難民選手団」旗手 東京への思い

2019年8月29日 20:00
リオ五輪「難民選手団」旗手 東京への思い

2016年のリオデジャネイロオリンピックで「難民選手団」の旗手を務めた南スーダン難民の女性選手が来日し、東京オリンピックに向けた思いを語った。

女子陸上のローズ・ナティケ・ロコニエン選手(26)は、2002年、10歳の時に、故郷の南スーダンの戦火を逃れ、ケニアの難民キャンプにわたった。

その後、2016年のリオデジャネイロオリンピックで史上初めて結成された「難民選手団」で旗手を務め、陸上女子800メートルに出場した。「難民選手団」は、東京大会でも結成される予定。

ロコニエン選手は29日、鈴木オリンピック・パラリンピック担当相と面会し、「来年の東京オリンピックに一生懸命がんばって出場したい」と抱負を語った。

また、「世界ではおよそ7000万人の難民がいる。世界中の難民キャンプにはたくさんの才能が眠っているが、なかなか機会が与えられない現状がある。そうした才能が難民キャンプから発見されて、将来祖国に帰ったときに有望な人材になってほしい」と話した。

ロコニエン選手は来日後、横浜で開かれているTICAD7(=第7回アフリカ開発会議)の関連イベントで講演を行ったほか、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市を訪れ、地元の中学生と交流した。