シマウマ「ヒデヨシ」腹刺され死ぬ…何が?
大阪の歴史ある動物園でグラントシマウマの「ヒデヨシ」が腹を刺されて死んだ。この動物園にとって、貴重な最後の一頭だったヒデヨシに何があったのだろうか。そこには意外な原因があった。
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日本で3番目に開園した大阪市天王寺動物園。100年以上の歴史がある動物園で、貴重な動物が腹部を刺され死んでいたことがわかった。
死んだのはウマ科のグラントシマウマで名前は「ヒデヨシ」。オスの27歳だった。13日、園内に設置された献花台では花を手向ける人の姿も…。
花を手向けに来た人「ショックでした」「その日(おととい)も飼育員になついて後ろついていって、すごくかわいかったんですけど」
穏やかな性格だったという「ヒデヨシ」。
天王寺動物園・佐野祐介獣医師「残念としか言いようがない。シマウマ(ヒデヨシ)の方は結構高齢な子だったので。でも元気だったので、まだまだ長生きできたのになと思っています」
アフリカのサバンナ地帯などに生息しているグラントシマウマ。天王寺動物園で「ヒデヨシ」が展示されていたのは、アフリカの景観を再現した「アフリカサバンナゾーン」。ここでは、ウシ科で鋭い角を持つオスのエランド「ルティー」なども展示されている。
このゾーンで異変が起きたのは、11日午後4時半ごろ。「ヒデヨシ」が屋内の獣舎へ戻る時にエランドの「ルティー」の角が腹部に刺さり、死んでしまったという。
園によると、いつもは「ルティー」を先に獣舎に入れていた。しかし、この日の夕方は雨脚が強く、「ヒデヨシ」が先に入りたがり順番が逆になったという。「ヒデヨシ」が部屋の前にいるのを見た「ルティー」が興奮し、けんかになったとみられている。
天王寺動物園・佐野祐介獣医師「エランド自身も単純に『俺先やから邪魔』という感じだと思う」「打ち所というか、角度とかその辺がたまたま運が悪く、そこにいってしまったのかなと」
天王寺動物園では、最後の一頭だった「ヒデヨシ」が死んだことで今後、新しいシマウマを迎えたいとしている。