動画で「110番、正しく利用を」…高校生立ち上がる 埼玉県警が“スマホ世代”に依頼
いま、緊急性のない110番通報が増えています。適切な利用を呼びかけようと、高校生が立ち上がりました。
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先月、埼玉県の浦和実業学園高校で行われていたのは、動画制作の編集会議です。
3年生 菅野あいさん(18)
「円グラフだったらわかりやすいかな」
高校生たちが作っているのは、110番通報の適切な利用を呼びかける動画です。
「タクシーが来ない」「家の電気がつかない」。こうした緊急性のない110番通報は、全体のおよそ2割を占めていて、特にスマートフォンの緊急通報の誤作動などによって増加傾向にあるといいます。
そこで、スマホ世代の“高校生”に埼玉県警が動画制作を依頼することに。
埼玉県警担当者
「親しみやすく、普段の生活でどこでもいる高校生が作ってくれたこと自体が非常に有意義」
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緊急性のない通報は控えてほしい一方で、すぐに通報してほしいケースもあります。この日、高校生たちは「ストーカーにつきまとわれたら」というテーマで写真撮影に臨みます。
埼玉県警担当者
「ドアを開けようとしたときに、なんでいるの? というのがよくある」
現役警察官からアドバイスをもらいながら、人影を利用して撮影しますが、「暗くて分かりづらいかな」と納得がいかない様子。それでも──
菅野あいさん
「いいかも」
果たして、どんな映像ができたのか。
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迎えたお披露目当日、緊張した表情でJR浦和駅前に向かうと、動画が流れました。
完成した動画は字の色を工夫したり効果音を使ったりして、緊急性のない通報をしないよう呼びかける内容に。撮影したストーカー被害の写真も、明暗のメリハリをつけ恐怖が伝わりやすいよう工夫されていました。
菅野あいさん
「そわそわしている気持ちが勝ってるけど、うれしさもあります」
3年生 須賀さえりさん(18)
「(動画を見て)適切な利用を心がける人が増えたら」