【解説】2日宮崎県で震度5弱の地震-プレート境界震源の同じメカニズムも南海トラフ地震との関連は?
今月2日、宮崎県日南市で震度5弱の揺れを観測する地震がありました。日向灘周辺はこれまでも地震活動が活発な場所です。気になる南海トラフとの関連は?社会部災害担当・中濱弘道デスクが解説します。
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先週3日から9日まで期間、国内では震度1以上の地震が29回発生しました。このうち震度3以上の地震は2回でした。
▼6日午前4時4分ごろ、岩手県北上市や宮城県石巻市で震度3の揺れを観測する地震がありました。この地震の震源は宮城県沖でマグニチュードは4.5、震源の深さは57キロでした
▼7日午前3時14分頃、福島県いわき市などで震度3を観測する地震がありました。この地震の震源は福島県沖地震の規模を示すマニチュードは4.5、深さは26キロでした。
今月2日午前0時2分頃におきた地震では宮崎県日南市で震度5弱、宮崎市や都城市などでも震度4の揺れとなりました。九州や四国地方で震度3を観測するなど、広範囲で揺れを観測しています。
震源は鹿児島県の東側、大隅半島の東方沖でマグニチュードは5.9、震源の深さは29キロでした。鹿児島や宮崎の陸地にかなり近い場所でした。
今月7日、先週金曜日には気象庁で南海トラフで巨大地震発生の可能性を評価する定例の検討会が開かれ、この地震との関連について議論されました。南海トラフ巨大地震は海側のフィリピン海プレートと陸側のプレートの境界付近でおきると考えられています。
今月2日の地震もプレート境界でおきた地震でメカニズムは同じですが
▼想定震源域から外れている事、
▼さらに地震の規模もマグニチュードが5.9ということで地震の規模が小さかったため、大きな地震がおきると想定される場所に対して与える影響は小さく、影響はほとんどないと見解が示されています。
日向灘周辺では1968年にはマグニチュード7.5という大きな地震があり津波被害も発生しています。フィリピン海プレートが沈みこんでいる場所で非常に地震活動が活発な場所です。
今年の1月22日にもマグニチュード6.6の地震があり大分市や佐伯市などで震度5強を観測しています。
地震の専門家、環境防災総合政策研究機構の草野富二雄さんは―。
日向灘でおきるプレート境界型の地震は今月2日の地震のように比較的震源が浅く、深さが20や30キロ程度の場所でおこりやすい。しかも震源が陸地に近いため陸域でも震度が大きくなることがよくあるといいます。マグニチュードが7を超えるような地震になると津波が発生することが多いので注意が必要と話しています。