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【解説】台風7号 「吹き返し」通過後にもリスク 片付け作業に潜む危険…防ぐ方法

2023年8月15日 19:10
【解説】台風7号 「吹き返し」通過後にもリスク 片付け作業に潜む危険…防ぐ方法

15日朝早く、和歌山県に上陸した台風7号は近畿地方を北上しています。夜遅くには日本海に抜ける見込みですが、台風の通過中、そして、通過した後も注意が必要です。

●台風“通過後”でも災害リスク
●片付け作業に思わぬ危険

以上のポイントを中心に詳しく解説します。

■被害の状況 通過中・これから到来する地域で注意することは

被害の状況からお伝えします。

和歌山市によると、市内では強風の影響で男女3人がケガをしていて、このうち倒れた外壁の下敷きとなった男性1人が意識不明の重体です。

兵庫県と神戸市によると、兵庫県内では強風にあおられ転倒するなどして男女12人がケガをしました。

停電も相次いでいて、中部電力によると三重県内では、15日午後4時の段階で2万4000戸近くが停電しています。

台風が通過している、これから来るという地域では次のようなことに注意してほしいです。

台風の時は自宅や避難所などで通り過ぎるのを待つのが基本です。暴風雨の中の避難は危険ですから、避難所へ行く場合は早めに、できれば複数人で行くようにしましょう。すでに外が荒れている場合は、今いる家、会社などから出ないことが重要です。

浸水のおそれがある場合は、1階より2階と高い方へ避難してください。山や斜面が近い場合は、その建物内で斜面とは離れた部屋に避難するなどしましょう。

川や用水路などは絶対に見に行かないでください。

■「吹き返し」とは? 通過後にもリスク

台風通過中はもちろんですが、過ぎ去った後も災害のリスクがあるのです。

台風通過後の危険の1つに「吹き返し」があります。

台風接近中に暴風が吹き、台風の目に入り一旦、風がおさまることもあります。しかし、台風が通過した後、それまでとは違う向きから強い風が吹く現象が「吹き返し」です。風が弱まってもしばらくは外に出ず、様子を見ましょう。

続いて注意してほしいのが、「下流」です。

雨がやんでも、川の下流には上流から大量に水が流れてきて、増水がしばらく続くことがあります。川や用水路などすぐに様子を見に行かず、水位が落ち着くまでは近づかないようにしましょう。

また、記録的な大雨が降ったところもありますが、そういうところは地盤が緩んでいますので土砂災害にも注意してください。

■片付け中に多い事故・ケガ 強風続く間は屋外の作業を控え…

実は片付け中の事故やケガが多いそうで、日本防災士機構の中野篤さんに話を聞きました。

台風が通過した直後に屋根や雨どいなどの様子を見ようとして誤って転落してしまうケースが多いということです。風にあおられてバランスを崩すこともあります。

また、割れたガラスやクギなどを踏んで足にケガすることも多く、その傷口から菌が入り、破傷風になるおそれもあるということです。

強風で飛ばされてきた物にあたってケガをすることもあるそうです。強風が吹いている間は、屋外で作業をしないことが重要です。

■足を守るために“鉄板中敷き” 片付け前に被害状況の記録を

台風通過後の片付けでは、身を守るために長袖・長ズボン・靴を着用することが大事です。

一番良いのは安全靴ですが、持っていない人も多いのではないでしょうか。そのため、中敷きとして靴の中に入れられる鉄板を用意しておくと、クギの踏み抜きなどから足を守ることができるといいます。ホームセンターなどに鉄板の中敷きが売っているので、防災グッズとして用意しておくといいそうです。

また、浸水した家では家財が水を含んでいつも以上に重くなり、家族だけでは動かせないことも多いそうです。ボランティアに協力を求めるなどして無理しないようにすることも大切です。

さらに、荒れた自宅を急いで片付けたくなる人も多いと思いますが、片付ける前に浸水の深さや被害状況を、写真や動画に残しておくことも忘れないでください。後で罹災(りさい)証明や保険の申請をする時に記録があると、受けられる支援の内容が変わることもあるそうです。

■浸水・冠水したらエンジンをかけない 見た目に異常なくても整備工場に…

そして、片付けや買い出し時、車を使う際にも注意点があります。それが、浸水・冠水したらエンジンをかけないということです。

国土交通省によると、水深が車の床面を超えると電気装置の故障やエンジンルームが損傷するおそれがあるといいます。その状態でエンジンをかけると感電事故や車両火災が起きる可能性があるということです。

見た目が何ともなくてもエンジンはかけず、最寄りの整備工場に相談しましょう。特にハイブリッド車や電気自動車は高電圧のバッテリーを搭載していますので、むやみに触らないことが重要です。

    ◇

今まさに雨風が強い地域の人、これから強くなりそうだという地域の人は命を守る行動をとってください。また台風が離れた18日以降は、広く晴れて猛烈な暑さが戻ってきそうです。体調第一ですので、片付けを行う際はケガとともに熱中症にも気をつけてほしいと思います。

(2023年8月15日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)