繊維、流通の労組、UAゼンセンが春闘要求決定 中小企業でどこまで賃上げなるか
流通業などの労働組合で構成するUAゼンセンは、今年の春闘での賃上げ目標を1万7000円、6%を基準とする方針を16日午後の中央委員会で正式に決定しました。
UAゼンセンは、スーパーマーケットなどの流通業や繊維、サービス業など2000を超える労働組合で構成される産業別労働組合で、社員と非正規労働者も含め、約190万人の組合員がいます。UAゼンセンは、今日午後、大阪市内で開いた中央委員会で、今年の春闘の統一要求を正式に決定しました。賃上げの要求は、ベースアップ相当分4%に定期昇給分を合わせた6%を基準とし、賃上げの要求額としては、定期昇給などの賃金体系がある企業の社員では賃金体系分に加え月額1万2500円、賃金体系がない企業の社員では、月額1万7000円に達するよう取り組むことを決めました。またパートなど非正規労働者については、制度昇給分に加えてベースアップ5%基準、時給にして60円での引き上げを要求し、制度昇給分が明確にない場合は7%を基準とし、80円の賃上げを目指すということです。
UAゼンセンは、14日行われた記者会見で、今年の春闘について「日本経済を正常軌道にのせる役割の一端だと考えている」「UAゼンセンは中小企業の労働組合が多く、組合員にもパート労働者が多い。全員の実質賃金を引き上げ、経済の好循環を作っていきたい。昨年、おととしの春闘で賃上げを獲得する中でも、それが難しかった中小企業にも、(今回)賃上げの裾野を広げたい」と話していて、中小企業でどこまで賃上げが実現するかが焦点です。