iPS細胞から「ミニ多臓器」 世界初成功
東京医科歯科大学の武部貴則教授らの研究グループは、世界で初めて、iPS細胞から、複数の臓器を連結した状態で作ることに成功したと発表した。
次々と形を変えていく細胞。これは、複数の臓器が誕生する様子をとらえた映像。武部教授らは、ヒトの胎児の肝臓、胆管、膵臓(すいぞう)が発生する仕組みを再現し、ヒトのiPS細胞から、複数の臓器を連結した状態で作ることに成功したという。
この「ミニ多臓器」は全長1センチ程度で、体内にあるのと同じように肝臓、胆管、膵臓がつながっていて、胆汁が流れるなど機能することも確認できたとしている。
武部教授によると、ヒトのiPS細胞から、複数の臓器を連結した状態で作ることに成功したのは世界初で、「10年以内に先天的な疾患のある子供への移植などに役立てたい」などとしている。